ごえんびと 第4回

ごえんびと

第4回
アシタスタイル
井手口 雅恵さん

井手口 雅恵さん

 

連載コーナー「ごえんびと」
壽徳寺にご縁のあるひと(ごえんびと)にインタビューし、想いを伺いながらご縁を深めます。

 第4回目は、アシタスタイル 井手口雅恵さん。
 アシタスタイルさんとは、2019年の「足と靴で診る健康チェック」を壽徳寺で開催した以来のご縁です。
代表である井手口さんに、アシタスタイルさんが行っている「カラダの根っこを整える」足づくりについて、大切にしている想い、お寺の印象などをお聞きしました。
 なぜお寺で足の相談会を開いたのかなど、住職の想いと共にお読みいただければと思います。東京のサロンと福島、オンラインにてインタビューいたしました。


「アシタスタイル」という名に込めた想い

―――お寺からの依頼をどう思われましたか?

 お話をいただいて嬉しかったです。お寺に行っていいの?いいんですかうちで?と思いました 笑。
お寺は昔から、学校であり、病院であり、誰もが気軽に集まる場所ですよね。このような場所で相談会を開けることは有難いなと思いました。実は、義母がお寺の娘であり、改めてお寺とのご縁をいただき嬉しかったです。

2019年12月 壽徳寺での様子

個人アドバイスの様子

――仏教はこころを整えるもの。
こころを整えるにはからだを整えることは大事であると思います。
その想いはアシタスタイルさんの想いともつながると感じておりますが、いかがでしょうか?

そうですね。ひとりひとり、本来優しい気持ちを持っています。ですが、忙しさなど心の余裕のなさによって優しさがなくなってしまう。本来自分が持っている、優しさに気づく為にも、カラダを整えることは大事であり、繋がっているなと思います。

 カラダが思い通りに動かなければ、イライラもします。そのためにはカラダの土台である足を整え、足を本来あるべき形へ戻すことで、健康になり、笑顔になり、幸せな明るい未来へと繋がります。歩くことは、生きることであり、よりよく生きるためには、カラダの地盤である足を整えることが大事です。アシタスタイルでは、足、靴、歩き方のトータルケアとして、足の悩みを抱えていらっしゃる老若男女すべての方のサポートをしております。

足の計測の様子

靴の履き方アドバイスも

―――「アシタスタイル」という名にどんな想いが込められているのでしょうか?

 命名する際に、足のケアを気軽でオシャレにしたい、治療などネガティブなイメージを払拭したい想いがありました。そのためには和名ではなく、横文字だなとは考えていたんです。友人と相談をしていた時、「足」と「スタイル」というキーワードが出て、その中で「アシタスタイル」という名が天から降りてきました。

 「アシタスタイル」には、足、明日(あした)、スタイル、足をスタイリングする、足す、が掛けられています。足のケアを日常にプラス(足し算)する。自分の足で歩き、足と身体、明日、未来、人生をスタイリングする。そんな想いを込めて名付け、2014年にスタートしました。この名前が天からおりてきた時は、この世に子を産み落としたという感覚でしたね。

 

コンプレックスの日々と真逆の今

―――ご自身も幼い頃から体調不良に悩んでいらしたとか? 

 はい。12歳の時「外反母趾で一生治ることはない」と医師に診断されました。その後、自律神経失調症、頭痛、生理痛、腰痛、冷え、むくみ、坐骨神経痛、アレルギー性鼻炎と花粉症。20代以降は、ニキビ、肌荒れ、寝ても覚めても疲れが取れず、年中体調不良でした。何をやってもうまくいかない。こうありたい自分と、そうならない現実のはざまに悩んでいました。コンプレックスの塊で過ごす日々。死んでしまいたいほどに自分のことが大嫌いでした。真っ暗闇な青春時代です。

 ですが、結婚を機に地元長崎から上京したことをきっかけに、自分をやり直そうと思うようになります。自分に正直に生きたい、自分に嘘をついてきたことを捨て、今までの逆をやろうと思いました。自分を変えたいと思うのでは真逆をやらないと変われない。その行動に移せたのも、夫との出会いによるものです。彼といると光が見え、私の救世主でした。この人といることで自分が変われる、そんな彼との出会いは大きかったですね。

 

―――足について学ぶ、深めるきっかけをお聞かせください

 暇だったんです(笑)。
 専業主婦として過ごす中、子宝に恵まれず、やり場のない母性と時間とを持て余していました。赤ちゃんが欲しくて始めた体調改善の勉強がきっかけです。アルバイト先の方からの紹介で鍼灸院へ行き、その先生が足の知識にも精通していらした。身体は足から始まって全身につながっていることを教えてくださいました。

その後、鍼灸院でお手伝いをしはじめ、人から感謝されることは幸せと感じ始めます。そこからどんどん掘り下げていきました。飽き性な自分がここまで続いているのも、幼い頃から自分自身が悩んでいることでありますし、技術を身に付けたいと思ったのは、夫のケアのためでもありました。多忙な仕事を終え、疲れきって帰ってくる彼になにができるかと考えた時、足を揉むことであれば抵抗なくできることと思い、手に職をつけたいと思いました。

壽徳寺での様子

2019年9月 壽徳寺での様子

―――その後どのようにして起業につながったのでしょうか?

 自分の勉強のために、いろんな方々の足をみては、ケアをするということを続けていました。そのうちにお金払うよと言われるようになります。自分が好きでやっていましたが、好きなことが仕事にできるのもいいなと思い始めたのが、2007年くらいですかね。お金をいただくことで自分にも責任が生まれますし、さらに深めたいと思うようになりました。足と靴、歩き方の学び、巻き爪の矯正、リフレクソロジーの学校など足について多角的に学んでいるうちに、だんだん自分の真理に近づいてきたんです。
 そして、足について伝え、知ってもらうことが大切であると思い、その場が必要として今の形になってきました。起業したというより、場所を設けたという感覚です。

 

この一年の先に

―――昨年サロンも転居され、コロナもあり、どんな一年でしたでしょうか?

 今このサロンで過ごす重みをかんじています。この一年、コロナ禍もあり経営も厳しく、今の場所に転居をしました。なかなか好転しない状況に泣きながら、 苦しみもがきながら自分達の気持ちをさらけ出して、膿をだしてきました。
 雨降って地固まるではないですが、本質に迫ること、大切にしたいことの摺り合わせもでき、家族に話せない内容も話せるような、本当のチームになれたなと感じています。この場が私達にとって、安心安全快適な場になりました。
 この一年間の苦しみを一緒に分かち合えたのが財産であり、のちのちこの悲劇を笑い話に変えていくのが、私達の使命であるかなと思います。早く笑いに消化させたいです。大変なことばかりでしたが、だれにでも24時間は平等にあり、その時間の中で、どのように気持ちを切り替えて、うまくやっていくのかが大切であると思います。

新サロンの様子

新サロンの様子

新サロンの様子

―――気持ちを切り替えたくても変えられない方も多いと思います。
どうしたら気持ちを切り替えられるのでしょうか?

 親から受け継いだ素養も大きいです。自分に嘘をつけない。嘘ついている自分をもう一人の自分が許せないです。母がよく言っていたのが「天知る地知る己知る」という言葉です。他人は知るまいと思っていても、天地の神々も自分自身もよく知っているということ。自分自身に嘘をつくことはできないということです。このような考えは、幼い頃から叩き込まれているように思います。
 自分に対して、本当の自分はどうなんだろう、という問いと好奇心は持ち続けていますね。正直に生きることが、楽に生きられる方法だと思います。

 

―――今すすめていること、これから予定していることなどお聞かせください

 弊社のメソッドは、講座で学んでいただく形だったのですが、社会状況が変わり、対面での講座を開くことが 難しくなったことをきっかけに、 足の教育機関としての「学びの形」の再構築、ウェブサイトの再編集、講座DVDなども作っています。
 この一年、どん底をみて、自分自身もしんどい思いもして、このまま壊れていまうのではないかと思っていました。でも、諦めなかったからなんとかなるんですよね。生きていれさえいればなんと かなります。

 年だからとか、もういいや、とか自分を自分で諦めている方、ご自分の可能性を気づいていない方も多いですよね。自分の器なりに、なれればよいのです。そのきっかけになれるよう、おひとりおひとりに向き合って、自分がやっていることにあぐらをかかず、常に探求者でありたいと思います。
 足のケアを通して、カラダがある限り、 いのちがある限り、精一杯燃やし尽くす。 生まれた先には死があるけれども、 可能性に満ちた未来を次世代に繋いでゆくのは人の課題でもあります。 そこを忘れている人も多いので、「歩くことは生きること」を、年を重ねていってもますます健全に体現していくことで、そのことに気づくきっかけになれればと思っています。

 自分自身が本当に好きでいることが大事です。 自分が見つけ出した遊びを夢中にやっていることを、まわりもやってみたら楽しいとか一緒にやりたくなるという感覚、そこが大事なんだろうなと思います。机上の勉強ではなく、生きることそのものが勉強であるなと感じています。 思うこと伝えたいことは沢山ありますし、今後も頭の中にあることは出し惜しみせず出していきたいです。生きている中で予定通りになることはほとんどないですが、出たとこ勝負で、軽やかに、柔軟に、自分に恥じずにこれからもやっていきたいですね。

――ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

アシタスタイルのみなさん
一番右はハル店長

 壽徳寺での相談会開催のきっかけは、アシタスタイルのスタッフさんと住職が、前職でのお付き合いがあったため。お互い今は全く違う道を歩んでおりますが、今でも続くご縁にありがたいなと思います。
 健康にご利益のあるご本尊薬師如来が見守る中、身心を整える場のひとつとして、今後も足の相談会も継続予定です。コロナの状況次第ではありますが、壽徳寺サロンが開かれる際には改めてお知らせします。
足に悩んでいる方も多いのでは?ぜひご参加ください。

 

*インタビュー・文 松村妙仁
*2021年5月19日 オンラインにてインタビュー

インタビュー記事 PDF版のダウンロードはこちらから


【アシタスタイル とは】

足を本来あるべき形へつくり直す方法を指導する足の専門機関です。
ASHITA・STYLE株式会社は、足の未来を考えた靴(ツール)の研究・開発を通して、日常の足の使い方を見直しながら適正な姿へ整える革新的フットケアメソッド(ノウハウ)を、安心・安全・快適に提供しています。

ASHITA・STYLE株式会社 ホームページ https://ashitastyle.com/


井手口 雅恵さん プロフィール

長崎県長崎市生まれ。
12歳で外反母趾を診断され、その後頭痛・肩こり・冷え・腰痛・自律神経失調症、花粉症等次々に発症。20代後半は下半身太りに悩む。2000年結婚を機に体調改善の研究を開始。鍼灸、リフレクソロジー、ドイツ式フットケア等の様々な勉強を重ね、自身の身体で検証を繰り返し、不調の原因は「足の崩れ」であることを突き止め、根本改善の独自メソッドを開発。2014年より東京を拠点に日本各地で、3000人以上を体調改善へと導く。
日本の暮らしに根差した新時代のフットケア習慣は、医療や介護、スポーツの専門家へも口コミで広まり高く評価されている。